【子ども部屋の正しい与え方】

~不登校と住まいの関係~

 

こんにちは。スペースデザイナーの高原美由紀です。

 

リフォームのきっかけは子供部屋

住まいのリフォームをされるきっかけで多いのが、

 

「子どもが大きくなったので個室を与えたい」ということです。

 

では、子供に個室を与えるタイミングはいつが良いか

知っていますか。

 

与え方によっては、子どもが不登校や非行、凶悪犯罪を起こしたり

することがあるのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

赤ちゃんの寝かしつけを海外と比較すると?

イギリス、ベトナム、日本で、ママが赤ちゃんを

どう寝かしつけるか、

赤ちゃんが泣いた時にママがどうするかを調査した研究があります。

(根ケ山光一、2002、発達行動学の視座、金子書房)

 

 

イギリスでは、出産して退院後にすぐに子供部屋が用意され、

生後2~3日でも子供部屋で寝かされるといいます。

寝かしつける時も、起きたままの子供を子供部屋に

連れて行って寝かします。

赤ちゃんが泣いてもそのまま部屋を離れる姿が見られました。

 

日本独特のママと赤ちゃんの関係

日本では、ママが子どもを抱いたり、

ベッドに寝かせてママと触れながら

寝かしつけたりしていることが多いようです。

ママが赤ちゃんと一緒に寝て、パパが別に寝るということが起きたりします。

日本のママは、泣いている赤ちゃんを置いていけず、

赤ちゃんが泣くとすぐに赤ちゃんのところに行ってあやすのは日本人でした。

 

どちらが良いかということではなくて、

子どもが安心して自立できる育て方と住まいは

どんなものかということです。

イギリスでは、子どもが中学生以上になっても、

家族でアイ・ラブ・ユーと言葉に出して

伝えたり、ハグをしたりして豊かな愛情表現があります。

 

 

日本では、そのようなことを頻繁にしないのではないでしょうか。

 

 

日本の昔の住宅は、

襖で仕切られて隣の家族の気配を感じた暮らしがありました。

現代では、家族の愛情表現は昔と大きく変わらないまま、

住まいは欧米のように壁で仕切られ個室化されています。

 

子育てや愛情表現の文化が違っているので、

日本で個室を子どもに与えるのは、

慎重に適切な時期を見極める必要があります。

 

不登校の子どもの住まいには共通点がある!

不登校の子どもとその住まいには関係があるようです。

 

それは、個室があるかどうかではなく、

どのようにどんな時期に個室を与えられたかです。

個室の与え方とタイミングが悪いと不登校や非行、凶悪犯罪にまでつながるケースがあるのです。

 

 

不登校の子どもに対して、「どうして学校に行けないのか?」

と考えることが多いのではないでしょうか。

もちろん、学校に行きたくない理由もあるでしょう。

でも、住居側の視点から見て「どうして家から出られないのか?」を

考えているケースが少ないように思います。

 

まだ、親から自立し切れていいない子ども不登校や引きこもりでは、

大人が考えるより、住まいに安心感を求めています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

不登校や引きこもりの子どもの心理には、

・学校から帰った時、親に温かく迎えてもらえるという安心感がない。

・お兄ちゃんやお父さんがいない間だけ、

部屋を占領できる、居場所ができる。

・家を出てしまうと、自分の居場所がなくなってしまうという危機感がある。

・家を出てしまい母親と分離してしまうと、

置いて行かれてしまうのではないかと不安になる。

 

といったことがあります。

だから家から出られないということがあるのです。

 

住まいには、子どもが安心していられる居場所が必要です。

家に安心があるからこそ、外に出かけることができるといえます。

 

子供の自然な成長発達で、自然に親との距離を取り、

自分のテリトリーを確保していくものと思います。

 

子供部屋を与える時のポイントと注意点とは?

子ども部屋を与える時のチェックポイントを3つお伝えします。

  1. 子どもがどれだけ親からの愛情を日常で感じて安心しているか。
  2. 子どもが家の中で安心していられる居場所があるか。
  3. その上で、子どもが親から自立してきているか。

子どもが自分一人になりたいと感じ始めているのかということ。

4. 子供部屋を持つ意味を、子どもが理解し納得しているか。

 

これらに気を付けてみてください。

 

 

そして、子ども部屋を与える時の注意点をあげますね。

1. 子ども部屋与える時は、個室を与える目的をきちんと伝えましょう。

子どもの自然な成長発達、自立を応援するためという目的を忘れずに!

 

2. 決して、お兄ちゃんだから、お姉ちゃんだからという理由で

個室を与えないでくださいね。

自分だけ拒絶された。なぜ自分だけ・・・と感じてしまう恐れ大です!

 

3. 「これからは、自分の部屋があるんだから、リビングは散らかさないでね」

というのもNGです。

汚いものに蓋をするといったニュアンスが伝わってしまうかもしれません。

 

4. 「あなたのために新しい家を建てたんだから自分の部屋で勉強しなさい」もNGです。

「両親が苦労してローンを払っているのは、自分のせいだ。

だから勉強しなくちゃいけない。」と嫌々部屋にこもることになります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

子ども部屋を持つ、というだけでも考えることがたくさんありますね。

子ども部屋をいつ、どんな風に与えるかで、子どものその後の人生に大きく影響します。

 

 

まとめ☆

子供部屋を与える時のポイントは、

  1. 子どもがどれだけ親からの愛情を日常で感じて安心しているか。
  2. 子どもが家の中で安心していられる居場所があるか。
  3. その上で、子どもが親から自立してきているか.
  4.   子供部屋を持つ意味を、子どもが理解し納得しているか。

 

でしたね。

 

 

全部OK!!という時には迷わず、元気よく楽しんで

子ども部屋を作りましょう!!

 

 

 

住まいが家族の健康と幸せをサポートできますように♡

 

幸せはいつもここから。

ヒューマンスペースデザイナー 高原美由紀